天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2013-02-03から1日間の記事一覧

鑑賞の文学 ―短歌篇(34)―

見渡せば花も紅葉もなかりけり浦のとま屋の秋の夕暮 藤原定家 新古今和歌集の三夕のひとつである。他の二首は、 さびしさはその色としもなかりけり真木立つ山の 秋の夕暮 寂連 心なき身にもあはれはしられけり鴫立つ沢の秋の夕暮 西行 定家の歌と他の二首と…