天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

サメ目に属する軟骨魚類。手のひらに収まるものから18メートルにもなるジンベイザメまで、大きさや形は様々である。頬白は人を襲うの人食い鮫と呼ばれる。特異な種類として、ユメザメ、ミツクリザメ、ビッグマウス、ラブカなど化石鮫と古代鮫とも呼ばれるサ…

星座

元来は明るい恒星を群に組み合せていろいろな形に見立てたもので、神人、動物、器具などの名前がついていた。現在は、天球全体を緯度線と経度線で88区画に分けたもので、1930年に国際天文学連合で協定が結ばれた。天体現象の位置を特定するのに役立つ…

夏蜜柑

ナツダイダイで山口県が原産地。秋に黄だいだい色を帯びるが、収穫は4,5月なので、冬の間は樹の枝に鮮やかな果実をつける。生でも食べるが、マーマレードや砂糖漬けにしたりする。ただ近年はあまり食べられないようである。文字通り、夏の季語。 眉に力あ…

インコ

漢字では鸚哥と書く。オウム科の鳥の総称。尾の長いものをインコ、短いものをオウムと呼んでいる。飼い鳥としてはセキセイインコがよく知られている。オーストラリア原産、イギリスで改良された。 九官鳥やオウムは人の簡単な言葉を真似るが、インコもそれが…

偶蹄目イノシシ科。野猪を飼いならして家畜化した歴史は古い。外国種が導入され、養豚が普及したのは明治になってから。成熟が早く繁殖力が強い。殆んどが食用である。 ひとかたまり児豚揉みあひ眼はあかず張りつむる母の八乳房 (やちぶさ)の上に 北原白秋 …

セロリ

欧州原産のセリ科の一、二年生野菜。十六世紀末薬用として朝鮮経由でわが国にもたらされた。食用として畑で栽培されるようになったのは、昭和になってからであった。オランダミツバともいう。 生(なま)のままセロリきざみて粕(かす)にあへかをり高しと 粥す…

葡萄

ブドウ科の落葉つる植物。小アジアから中央アジア原産のヨーロッパブドウと北米原産のアメリカブドウとがある。主要生産国は、イタリア、フランス、米国、スペインなど。日本では、山梨、長野、山形などの産地がある。私はもっぱら種なしブドウを買って食べ…

暑気払い

サングラスをかけないで日中を歩くと眩暈がするほど強烈な炎暑になっている。そうかと思うと夕方には、集中豪雨。なんとか利根川水系に集中してほしいのだが、そこだけは雨が避けているようだ。取水制限を躊躇している場合ではないほど水が枯渇している。そ…

素麺(そうめん)

「そうめん」はもとは「索麺」の音便で素麺とも描く。小麦粉を塩水で捏ね、油を加えて細く伸ばし、日に干したもの。茹でて冷水にさらし、つけ汁で食べたり、吸物の実にもする。奈良県の三輪そうめん、兵庫県の播州そうめん、愛媛県の五色そうめんなどが有名…

メロン

果実を食用とするウリ科のつる性植物の総称。 マスクメロン: 白い網目で芳醇な香り、果肉は淡緑色。 夕張メロン: 果肉がオレンジ色 プリンスメロン: まくわ瓜と西洋メロンの交配種、果肉は淡い 鮭肉色で甘い。 メロン食む別れの刻のあをあをと 鍵和田釉子…

合歓(ねむ)

ネムノキはきわめて耐寒性が強く高い緯度の地域にまで分布している。高さは10mにもなる。イラン、アフガニスタン、中国南部、朝鮮半島、わが国の本州・四国・九州に自生する。花言葉は「歓喜」。 合歓の木は花より多きしづくかな 谷川護物 夕明り消えてしば…

アイスクリーム

牛乳、鶏卵、砂糖を主材料としてよく攪拌して空気を含ませ凍らせたもの。アイスミルク、ラクトアイス、氷菓子などと区別するため、食品衛生法では乳脂肪分を8%以上含むものとされる。日本では明治二年、横浜で初めて売り出された。 老後の後の老いのように…

葱坊主

葱の花のこと。葱は冬の季語だが、葱坊主は春の季語。 音のなき刻の不思議に葱坊主 神蔵 器 葱坊主埴輪の馬の出でて来よ 角川春樹 唐寺に雨のはげしき葱坊主 渡辺鶴来 葱坊主の首刎ねてゆく葱畑に朝のしたたるやうな快感 橋本俊明 百千の指揮棒立てし葱坊主…

緑蔭(2)

緑蔭は、青葉の茂った夏木立がつくる影。陽射しが強い天気では、木蔭は安全だが、いったん空に積乱雲が湧いて雷が鳴り始めると危険な場所になるので、雲行きには要注意。 緑蔭に三人の老婆わらへりき 西東三鬼 幹高く大緑蔭を支へたり 松本たかし 緑蔭にひろ…

緑蔭(1)

横浜市のはずれでも猛暑が続いている。外出しないで一日中エアコンに浸っていると体力は消耗しないが、筋力は衰えてくる。猛暑に耐えて外を歩くことも意義ありと考えて北鎌倉の円覚寺と東慶寺の境内を歩いた。日当りの場所はさすがに暑い。目がくらむ。よっ…

代表的な川釣の対象魚。友釣、どぶ釣、ころがし、鵜飼、やな などの方法がある。近年は資源として枯渇の危機にあり、禁漁期を定める所もある。人工孵化、放流も盛んである。 卯の花の咲きたる岸をとめくればいはせの浪に小鮎 さばしる 中島広足 幾億万の鮎の…

七夕

例年、平塚の七夕に出かけるのだが、あいにく今年は短歌人・横浜歌会と重なり行けなかった。 七夕の行事は、幼稚園、小学校、老人ホームなどで毎年開催されている。行事といっても、色とりどりの短冊に願いや祈りあるいは俳句、短歌を書いて竹につるして飾り…

アスパラガス

ユリ科の多年草。葉が退化し若芽を食べる種類と、枝を鑑賞用にする種類とがある。たんにアスパラとも言う。中国語では露筍という。切れば露が滴るところからの命名であろう。春の季語。 意志権利根性勇気アスパラガス 中田美子 友情よアスパラガスに塩少々 …

山百合

ユリ科の多年草。東北から近畿地方の山野の草地に自生している。鱗茎は扁球形で黄白色、苦味がなく食用になる。 記憶には星のごとくに咲きてゐし山百合もかの夏ほどは 咲きゐず 吉野昌夫 ゆうらりとわれをまねける山百合の夜半の花粉に貌塗り つぶす 前登志…

鯉(5)

錦鯉が一般に知れわたったのは,1914年の東京大正博覧会に新潟県から紅白が出品されて好評を博して以降という。錦鯉の種類には、御三家以外にも驚くほど多くの種類がある。山古志村が写真つきで様々な種類の名称を紹介しているので、次のhttpをご覧頂きたい…

梅雨明け

いつのまにか関東甲信地方は梅雨が明けたらしい。東京の水瓶のある山地には、十分な雨が降っているとは思えないので、このままでは8月の水不足が深刻になるのではないか。ニュースでも利根川水系のダムの貯水率が極端に低く節水が必要とのこと。 太陽光発電…

梅雨の歌(3)

今年も九州中国地方は梅雨の豪雨で被害がでた。一方、関東地方では大雨がほしいところだが、思うようには降らない。梅雨の俳句や短歌を探しているうちに梅雨明けにならねばよいが。 鎖ごと抱きかかへけり梅雨の犬 川崎展宏 梅雨の雀つゆのすずめと鳴きにけり…

梅雨の歌(2)

梅雨前線の動態は気象学的にどの程度正確に把握できるものか、なんとなくおぼつかない。気象庁からの発表は、梅雨に入ったと見られる、梅雨が明けたと見られる といった曖昧な言い方になっている。 神木の崩えたる梅雨の御社 川崎展宏 雨戸網戸ガラス戸障子…

鯉(4)

錦鯉には御三家と呼ばれる三種が特に有名。紅白、大正三色、昭和三色である。うち白色の体に緋色の斑点を持つ紅白が、最も早く養殖が始まった。紅白の斑点を表現するのに様々な用語が生まれた。赤無地、白無地、小模様、大模様、段柄、緒締め、ズボン履き、…

梔子(くちなし)の花

アカネ科の常緑低木で中国、インドシナにも生える。庭木や切花用に植えられ、果実は紅黄色で食品染料になる。以下には、今まで取り上げなかった花の歌をあげる。 くちなしの匂ひたちきてよみがへるスクラム組みし夜の屋上 秋山佐和子 生ける日に戦犯学徒此処…

鯉(3)

江戸時代、中越地方の山古志郷では冬の蛋白源としてマゴイを養殖していた。その鯉に色の突然変異が現れた。それら色鯉の子孫を増やす試みから観賞用のニシキゴイが生まれた。かつては色鯉,変り鯉,花鯉などと呼ばれていたが,最近は錦鯉の呼び名が一般に普…

噴水(1)

大形の噴水設備では、音楽に合せて水の噴き出し方を変えるものをよく見かける。照明の色を変えたりするものもある。プログラムによる制御装置で動作するので容易にできる。 かがやける夜の噴水唇(くち)よせてをとめの耳にをとめ ささやく 大野誠夫 寒牡丹見…

立葵(たちあおい)

ホリホックとも呼ぶ。中国原産のアオイ科の多年草。高さは2mほどになり、6月から8月にかけて葉腋に径6cm内外の花をつける。花の色には、白・黄・赤・桃・紫・黒褐色など。八重咲きもある。 呼鈴を押してしばらく立葵 鷹羽狩行 夕刊のあとにゆふぐれ立…

仙人掌(さぼてん)

サボテンの品種改良や栽培技術では、日本は世界に知られているらしい。園芸の一大部門になっている。栽培は水のやり方に注意が必要。観賞以外の用途としては、飼料用、食用、薬用、染料などがある。 グレイハウントバスから眺めるサボテンはのどかにラジオ …

鯉(2)

観賞用の錦鯉は、イロゴイ、ハナゴイなどとも呼ばれ、マゴイの突然変異種を基調にして、新潟県山古志地方で育種改良されたもの。ドイツゴイは鱗を著しく少なくしたもので、肉が多く、成長が早い。 池水に病(やま)ふ緋鯉の死ぬときは音立てて跳ねてただち 息…