天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2016-06-13から1日間の記事一覧

雨のうた(4)

良寛の歌にある「裳(も)のすそ濡れぬ」は、万葉集の歌(例: 霞立つ天の河原に君待つといゆきかへるに裳の裾ぬれぬ)からの転用である。彼が万葉集に親しんだのは、国上山(くがみやま)にある真言宗国上寺(こくじょうじ)の五合庵に定住して、近隣の村里で托鉢…