天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2017-06-01から1日間の記事一覧

天空のうた(11)

慈円の歌は、いかにも僧侶らしい感懐である。二条太皇大后宮・肥後の歌は、「柴をりをりに立つけぶり」が窮屈な表現になっているが、柴を折々に折って火を炊いて煙が立つ情景を詠んでいる。最後の良経の歌は、都の山の上に出た有明の月を見て、昔、ふたりで…