天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2018-07-11から1日間の記事一覧

幻想の父(1/12)

この人は生まれつき父を知らない。誕生後四ヶ月して父が亡くなったからである。母はこの人が二十四歳の時に亡くなっている。この人は随分たくさんの「父」の歌を詠んだ。男性歌人でこれほど多くの「父」を詠んだ人はいないのではないか。塚本邦雄である。 塚…