天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2018-11-12から1日間の記事一覧

自然への挽歌(9/9)

「国破れて山河あり」(杜甫「春望」の一節)の自然観が、我国の短歌の自然観を長く支配してきた。人間が構築した国家は滅んでも山河の豊かな自然は残るという思い込みである。奈良県吉野の自然にどっぷり浸って一生を終えた前登志夫の言葉、「僕の山河の形…