天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2019-03-30から1日間の記事一覧

時を詠む(5/5)

いつの日の雨を溜めいし空缶かこぼせば〈時〉がまた水になる 福崎定美 火も人も時間を抱くとわれはおもう消ゆるまで抱く切なきものを 佐佐木幸綱 にんげんの時間は背骨のなかにある樅を見上げてわれ息深し 渡辺松男 霧うごき木の花の匂ひ流れたり久遠(とは)…