天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2020-04-25から1日間の記事一覧

父を詠む(4/10)

いくばくの貸借ごとの記しある父の墨書は胸に沁むなり 鹿児島寿蔵 もろもろのかけらうち捨てある藪ゆ福熊手ひとつ父は拾ひ来 犬飼志げの 籐(とう)の椅子据ゑて牡丹を眺めゐる或る日の父の肩しづかなり 太田青丘 父と子がひとつ炬燵(こたつ)に讀む童話黄金(き…