天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2021-01-29から1日間の記事一覧

刃物を詠む(7/8)

剃刀 ひいやりと剃刀ひとつ落ちてあり鶏頭の花黄なる庭さき 北原白秋 めん鶏(どり)ら砂あび居たれひつそりと剃刀研人(かみそりとぎ)は過ぎ行きにけり 斎藤茂吉 *歌集『赤光』の代表作品。剃刀研人は茂吉の造語らしい。一首にラ行音が響いている。 見るため…