天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2021-06-01から1日間の記事一覧

呪われた従軍歌集(1/10)

手元に、古びて赤茶けた一冊の本がある。各ページには、ところどころに濡れたようなにじみが見える。表紙には、小さな赤字で従軍歌集、大きな黒字で山西前線、そのルビに赤字で「さんしいぜんせん」と書かれ、鐡兜の兵士が腹這って、眼光鋭く銃を構えた絵が…