天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2021-06-05から1日間の記事一覧

呪われた従軍歌集(5/10)

先ず『山西前線』で目立つ特徴としては、初句字足らずが大変多い。全歌497首中46首ほど、一割近くもある。この詠法によって、歌集に緊迫感が醸成されている。 現地の一角にしてただならぬものうごめけりくらき埠頭に 遺髪(ゐはつ)の包に辞世を認めて覚…