天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2021-10-06から1日間の記事一覧

身体の部分を詠むー唇(3/4)

遊女(あそびめ)の唇(くち)のごときをあまた持ち椿は道の両がはに立つ 安田純生 挫折多き青春にして何時よりか常に曖昧母音の唇 持丸雅子 肉叢は死にはんなりとひつそりと水のくちびるを受けやしぬらむ 河野愛子 *肉叢: 「ししむら」と読み、一片の肉のかた…