天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2022-01-11から1日間の記事一覧

わが歌集からー妻(1/4)

電話鳴り妻の手術日告ぐる声丹沢山塊とほく黒ずむ 入院の妻をかばひて通勤のバスに乗り込む師走国道 相部屋の入院ベッドに妻残し会社へ急ぐ木枯しの中 開腹に立ち会ふ我は祈りつつ窓越しに見る妻の昏睡 珈琲の朝の香りに浸りつつ妻はさくさくセロリを食めり …