天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2022-10-19から1日間の記事一覧

わが歌集・平成十一年「蟹葉覇王樹」

くれなゐの爪を開きて踊りゐるテレビの上のカニバサボテン 氷河期を越えここに残れる薄羽黄蝶の食草とする駒草の花 生殖と性の喜び切り離す電気ショックが受精に替はる 自が手に自がクローンを作り出す細胞学者わが夢に棲む 妻は麦酒われは老酒飲みながら子…