天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

鎌倉、立春

由比ガ浜

 立春の鎌倉の空は快晴。残雪の大気が澄み渡り、大変気持よかった。極楽寺長谷寺、光則寺といつものコースを歩いて早春の花を見つけた。木瓜、金縷梅(まんさく)、福寿草などについては、別項で紹介しよう。

 
      藁屋根を垂れてかしまし雪しづり
      弓なりに雪のこりたり由比ケ浜
      梅の花の下なる布袋尊
      春立つとリスが高啼く谷戸の奥
      万両の赤が眼にしむ昨夜の雪
      太陽の血の色想ふ福寿草
      立春の朝に墨磨る写経かな


  弓なりに波の寄る見ゆ由比ケ浜塩と見まがふ雪のこりたり
  金縷梅の花咲く上に昨夜降りし雪ずり落ちさうな輪蔵の屋根