天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

たまご茸

二宮町吾妻山にて

 梅雨の吾妻山を歩いていたら、たまご茸に出会った。この名前は、写真を撮って帰宅してWEBで調べてから知ったのである。ハラタケ目テングタケテングタケテングタケ亜属タマゴタケ節のキノコ。なんとも細かく分類されたものである。タマゴタケは食用になり、美味いというが、一目見て正確にそれと見極めることなど不可能だから、絶対自分で判断しないがよい。


     あかあかとたまご茸でる山路かな


  桜木の根に着きし実は芽を噴きて小枝となりぬ葉をひろげたり
  さびれしが兎の棲めば閉ぢがたしラジオのジャズを小園に聞く
  啄木鳥の音なつかしき森をきて毒茸に会ふ傘のくれなゐ
  どくだみの花に囲まれつゆくさは青き涙の花咲かせたり