バラ科の落葉低木。北海道から九州の山野に自生する。うっかり連翹と見間違うこともあるほどよく似ている。
かはづ鳴く神名備川に影見えて今か咲くらむ山吹の花
万葉集・厚見王
山吹のにほへる妹が朱華色(はねずいろ)の赤裳の姿
夢に見えつつ 万葉集・作者未詳
七重八重花は咲けども山吹のみの一つだになきぞあやしき
後拾遺集・兼明親王
駒とめてなほ水かはむやまぶきの花の露そふ井手の玉川
新古今集・藤原俊成
おのづからあはれとも見よ春ふかみ散りゐる岸の山吹の花
源 実朝
春雨のけならべ降れば葉がくれに黄色乏しき山吹の花
正岡子規