天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

つつじ

相模原市城山かたくりの里にて

 シャクナゲツツジ属の常緑あるいは落葉低木。花の大きさ、色はさまざまで、世界には約850種あり、日本には40種あまりが自生するという。材は緻密で細工物に適する。


  水伝ふ磯の浦廻(うらみ)の岩つつじ茂(も)く咲く道を
  また見なむかも       万葉集草壁皇子舎人

                   
  みちのくのちかの浦にて見ましかばいかにつつじの
  をかしからまし       夫木抄・藤原道綱母

                      
  道のべの日々花多き山吹もつつじも旧知わが声を待つ
                    佐藤佐太郎
  夏早く至れる山や草叢にはげしく紅き躑躅の静まり
                     宮 柊二
  あの赤い花がつつじでこの白い花もつつじと呼べる
  不思議さ               俵 万智