天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

アツモリソウ

入生田の地球博物館にて

 ラン科の多年草。日本では、北海道と本州中部以北の山中で見られる。名前の由来は、平敦盛の母衣(ほろ)に見立てたところから。ちなみに、同じラン科の多年草にクマガイソウがあるが、こちらは熊谷直実が背負った母衣にちなんだもの。


  連子窓よりみちびかれきし初夏の日は敦盛草の
  茶花に及ぶ           羽生田俊


[注]平敦盛: 平清盛の弟である平経盛の末子で笛の名手。17歳で
   一ノ谷の戦いに参加。平氏が劣勢になり騎馬で海上の船に逃げ
   ようとしたところ、敵将を探していた熊谷直実に呼び止められ
   組討になった。直実が敦盛の首を斬ろうと兜を上げると、我が
   子直家と同じ年頃の美しい若者の顔を見て狼狽するが、敦盛の
   言に従い、涙ながらに敦盛の首を切った。『平家物語』の
   名場面である。