天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

謹賀新年2012

鷲星雲

 今年は、宇宙論素粒子論の世界で画期的な展開がありそうな予感がする。昨年に3大ニュースが出たからである。
(1)光より速いニュートリノがあるのではないか。
(2)原始の宇宙は9次元の紐状粒子であり、それがビッグバンにより、
   現在の3次元だけが実現したことがシミュレーションで示された。
(3)根源の素粒子として理論的に予見されていたヒッグス粒子
   見つかりそうだ。
以上のことが立証されれば、相対性理論を超えた新しい理論が提出され、宇宙と素粒子は綺麗に統一的に説明できることになるのでは。正夢になることを期待したい。

宇宙と素粒子について詠んだわが短歌の一部を以下にご紹介しよう。こうした分野を歌にすると抒情性は少なくなり、事象に対する驚きが中心。


  ニュートンアインシュタインの発想の神秘に触れむ
   重力を読む


  力には四種類あり三次元なればいづれも逆二乗則
  電気力、重力のほかに見つかりし弱い力と強い力と
  重力の弱き理由を解明すADD模型の余剰次元
  松は弱く樺は強きと判明す二十年経しチェルノブイリ
  理論とはシナリオのこと現実の観測結果と辻褄の合ふ
  原始、力は一種であったその後の宇宙膨張につれて分岐す
  相対性理論古典力学もつひに為し得ぬ力の統一
  相対性理論の根拠崩るるか光速越えしニュートリノありと
  大いなる彗星地球に衝突し人類死滅するを夢見る
  原始宇宙は九次元のひも三次元のみ膨張のビッグバンといふ
  光速に近き陽子の衝突に見出さむとすヒッグス粒子
  高エネルギー加速器内に作るらしホーキング放射=
  ブラックホール


  解明はまだ4%宇宙には暗黒物質ダークエネルギー
  宇宙はや加速膨張するらしも超新星赤方偏移 
  膨張の果に宇宙は蒸発す暗黒エネルギーが重力を裂き


右上の画像は、ハッブル宇宙望遠鏡からのもの。
今年もどうぞよろしく。