天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

横須賀菖蒲園

横須賀菖蒲園にて

 菖蒲はサトイモ科の常緑多年草。日本、インド、北米などに生育。花の色は、白、黄、紫、青、ピンクなど。ややこしいことに、昔は菖蒲と書いてアヤメと呼ばれていた。菖蒲は水陸どちらにも生育する。江戸時代に品種改良が盛んになった。
 横須賀菖蒲園には江戸系、肥後系、伊勢系、米国系の412品種14万株が植えられている。6月中旬が見頃。この時期には、JR衣笠駅との間で巡回バスが出ている。


     蛙鳴き水車が回る菖蒲園
     花菖蒲絵に描く朝の小学生
     早乙女の襷くれなゐ菖蒲園
     さまざまの麗しき名や花菖蒲
     車椅子つらなりめぐる菖蒲園
     車椅子止めて称ふる花しやうぶ

     
  さまざまの麗しき名を付けられて菖蒲咲きたり山間の田に
  薫君清少納言美吉野と名にし負ふ花菖蒲咲きたり
  草を取りつぼみを間引く早乙女の襷くれなゐ朝の菖蒲田
  いくつもの蛙の声音きこえくる梅雨の間近き菖蒲田の朝
  かはずらは梅雨の間近き菖蒲田にカ行ラ行の音をころがす
  先生の駄洒落「寒い」と小学生写生してゐる花の菖蒲田
  通行のさまたげなるに三脚を立てて花撮る菖蒲田の朝