天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

水泳

ロンドン五輪のTV映像から

 ロンドン五輪の百メートル平泳ぎ決勝で北島が5位に終わった。そして一位の世界記録が生れた。3回連続の金メダルはさすがに難しい。個人として進化し記録を更新し続けなければならない。これは水泳に限らない。一体生物界に年を取る程高度になる才能などあるのだろうか?
男子400メドレーの銀メダル獲得は立派だった。


  追憶のもつとも明るきひとつにてま夏弟のドルフィン
  キック                 今野寿美


  腹筋の締りはいまだ若者におとるまじわがドルフィン
  キック                 岡野弘彦


  第三のコースに呼ばれ立ちあがる紺の水着のなかの浜木綿
  (はまゆふ)               河野裕子


  のちの世に手触れてもどりくるごとくターンせりプールの
  日影のあたり              大松達知


  全身の力をぬけば重力にまさる浮力が生れてぞ 浮く
                      外塚 喬


 中学生の頃だったか、バタフライという泳法があることを知り、その足の使い方をドルフィンキックと呼ぶことを知った時、なんと魅力的な言葉だろうと感動した。短歌でも結句におくと一首がかっこよくなる。