天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ラーメン

わが食卓より

 漢字で、拉麺とか柳麺と書く。支那そば、中華そば。次の二首目は、金があまりない若い頃の恋人どうしの姿を彷彿とさせる。多分、多くの人の思い出にあるはず。


  どうにでもなれと屋台のラーメンの湯気よ 涙がでる
  ではないか               吉岡生夫


  二人して味噌ラーメンの丼に掴まりながら夜の淵にをり
                     渡辺真佐子
  ラーメンは旭川よと語りゐる店主の声に熱こもるをかし
                      木沢文夫
  かへりみちひとりラーメン食ふことをたのしみとして君
  とわかれき               大松達知