天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

セイタカアワダチソウ

横浜市東俣野の田園にて

 北アメリカ原産、キク科アキノキリンソウ属の多年草。日本には、明治時代末期に園芸目的で持ち込まれ、切り花として観賞された。名前の通り、背丈は2,3メートルに達する。杉の様な風媒花では無く、虫媒花なので花粉症を引き起こすわけではないようだ。
 背高泡立草の歌は2008年10月14日のブログで大方紹介したので、ここではその他の歌と「秋の麒麟草」の歌をあげる。


     きりん草禁制の山行者嶽      山口誓子
     麒麟草日本の芒凌げざる      山口誓子
     鉄路にも川にも沿へる麒麟草    山口誓子


  トタン塀に囲われひしと咲き満てるアキノキリン草だれの花束
                      高安国世
  戦(いくさ)の日に砲をつくりし廃屋をめぐりて泡立草ゆれやまず
                      島本正斉
  駅前にせいたかあきのきりんさう黄のたくましく街は衰ふ
                      林 安一