天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

渓流

NHKテレビの画像から

 学生の頃、バスで延々とたどった青森県奥入瀬渓流は忘れ難い。


  芽吹きたる山毛欅のみどりを透しつつ朝の陽は及ぶ渓流のうへ
                     島本正齎
  滾ちつつ渓流は岩を曲りゆく行く先ありて急げるごとく
                     森 比左志
  渓流のたぎちに低く迫り咲く赤き椿は水に散るべし
                     初井しづ枝
  回想のなかをよぎるは渓流のみどりの鳥かわが胸を飛ぶ
                     石川一成