天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

川(4)

国土交通省北陸地方整備局の画像から

 日本の三大河川といえば、信濃川石狩川利根川であろう。また大雨で氾濫する川は、暴れ川と呼ばれ、人間並の名前がついていた。利根川は坂東太郎、筑紫川は筑紫次郎吉野川四国三郎 といった具合に。現在こうした河川には多くの箇所にライブカメラが設置されていて、インターネットで随時に状況を見ることが可能なので、一般人の防災にも役に立つ。ちなみに右上の画像は、10月27日午後5時の信濃川鳥屋潟を新掘橋方面から見たもの。(国土交通省北陸地方整備局信濃川下流河川事務所の管轄)


  一筋の川あをく澄む峡をゆき飢ゑにほろびし村の跡みゆ
                     岡野弘彦
  褐色の鉄橋をわたり汽車往けりどの窓も淡く河を感じて
                     前登志夫
  ゆく秋の川びんびんと冷え緊まる夕岸を行き鎮めがたきぞ
                    佐佐木幸綱
  カロッサの詩に憧れし思い湧き草生色づく河川敷ゆく
                     斎藤 博
  白地図のみどりのすぢを思ふかな新幹線に河越ゆるたび
                    花山多佳子
  母と娘のあやとり続くを見ておりぬ「川」から「川」へ
  めぐるやさしさ            俵 万智