天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

日向の白猫

横浜市東俣野にて

 今年の日本の秋は異常だ。秋らしい天気が続かない。紅葉しないうちに雪が降る地域もある。世界規模で見ても天候は荒れに荒れているようだ。地球をとりかこむ二酸化炭素が増えたせいだという説があり、その排出を制限しようという世界会議が開かれている。中国のPM2.5問題も不気味である。原発ゼロを叫んでも、それに替わるエネルギーを提案出来ない。そんなとりとめもない事を考えながら久しぶりに秋晴れの田野を歩いた。


     白猫のまぶしむ日向蜜柑垂る
     白猫が小さく鳴きぬ秋日差
     ひこばえの田に並び立つ藁ぼつち
     廃屋の庭の日向や帰り花


  秋ふかむ植物園の薔薇を見てさくら落葉の路をめぐりぬ
  白猫は秋の日差をまぶしみて丸太の上に腹這ひて鳴く
  漱石の猫の名前は単に「猫」犬には「ヘクトー」と名前つけしが
  原発に反対するに黒々と屋根に敷きつむソーラーパネル