天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

馬(2)

ハフリンガー種

 毛並には、青毛(黒)・栗毛(淡褐色)・葦毛(白に黒、褐色交り)・水青(淡い青色)・白毛などがある。馬の名歌は多く、よく知られている。


  鬣をとらへまたがり裸うまを吾嬬(あづま)男の子のあら
  なづけする               橘 曙覧


  妹がりとしのぶ夜道に乗るときはかひの黒駒かひぞありける
                      八田知紀
  古き牧たてがみ振りてあらはるる駿馬ありやと松にむかひぬ
                      窪田空穂
  夏の風山よりきたり三百の牧の若馬耳吹かれけり
                     与謝野晶子
  しんしんと雪ふるなかにたたずめる馬の眼はまたたきにけり
                      斎藤茂吉
  追ひ越して農用馬車はとほりたりふりかへりつつつきてゆく
  仔馬                  吉植庄亮