2014-02-07 立春を詠む(1) 立春は二十四節気の第一番目で、節分の翌日。陽暦で二月四日ごろ。 ひさかたの天(あめ)の香具山このゆふべ霞たなびく春立つ らしも 万葉集・柿本人麿 袖ひぢてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ 古今集・紀貫之 春立つといふばかりにやみ吉野の山も霞みてけさは見ゆらむ 拾遺集・壬生忠岑 出づる日のおなじひかりに四方の海の波にもけふや春は 立つらむ 藤原定家 さほひめの霞の衣うちはへて袂ゆたかに春や立つらむ 宗良親王 たはやすく風吹きかはる春たちぬ榛(はり)のたり花青み そめつつ 吉植庄亮