天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

探梅行―田浦―

田浦梅林にて

 わが探梅行の最後の場所として横須賀市田浦の梅林に行ってきた。梅の花が満開なら探梅と言わないので、梅林のどのあたりが咲き始めているかを見ることになる。谷間には先日の雪が残っていたが、風はあたたかく快かった。


     雪のこる田浦裏山梅まつり
     残雪の風かぐはしき梅の里


  新聞にくるめるミモザ花束に老婆寄り来てきれいねと言ふ
  水仙の花のさかりは過ぎにけり梅の蕾のひらくこの頃
  梅かをる田浦の山の頂きのベンチに坐り横須賀を見る
  谷間に雪のこりたり四分咲きの田浦裏山梅林まつり
  園児らを率きつれきたる梅林の花は四分咲き残雪の風
  梅林の山のなだりを吹きあがる残雪の風木々のふくらみ