天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

虹(2)

青空の虹

 虹は水滴がプリズムの働きをして、太陽の光を反射・屈折して生じる。内側から紫、藍、青、緑、黄、橙、赤の七色になる。


  最上川の上空にして残れるはいまだうつくしき虹の断片
                     斎藤茂吉
  船がたてる舳先のしぶき高々ししきりに虹のかかりては消ゆ
                     石榑千亦
  出水川あから濁りてながれたり地(つち)より虹はわきたちにけり
                     前田夕暮
  手づくりのいちごよ君にふくませむわがさす虹の色に似たれば
                    山川登美子
  ふゆ空の虹きえむとす竹山ゆ竹をかつぎて人出で来たり
                     古泉千樫
  夕照(ゆふでり)雨はらはら光り輪のなかにわが里いれて虹
  たちにけり             結城哀草果


  大き虹の裾明りに冴えて山の湖(うみ)の波がしら白しこの
  道は嵐                五島 茂


注: 右上の画像は、「無料壁紙:虹を撮影した綺麗な写真画像まとめ(青空・大草原・滝)」http://switch-box.net/wallpaper-rainbows-photo.html から借用した。