天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

やなぎ

柳

 ヤナギ科ヤナギ属の総称。北半球に分布し、世界には300種以上、日本には約70種もあるという。シダレヤナギは中国原産で、奈良時代にわが国に渡来したらしい。街路樹や庭木にされている。


  射す如く煙るが如き猫柳の岸辺に我執もはかなくて立つ
                    中城ふみ子
  みづからの幹をめぐりて枝あそぶ柳一木はふく風のなか
                    佐藤佐太郎
  懸崖の未央柳をややずらし覗くこれよりさきのわが生
                     塚本邦雄
  下野の芦野の柳若柳むかし知らねばさはやかに散る
                    馬場あき子
  白き柳絮しきり飛ぶなりさらさらと季ゆく中の日向を歩む
                     白井信子


[注]右上の画像は、やなぎ―Wikipedia 
   http://ja.wikipedia.org/wiki/
   %E3%83%A4%E3%83%8A%E3%82%AE#/media/File:Yanagi.jpg
   から借用した。