天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

雲雀(2)

ヒバリ - Wikipediaから

 日本以外にもアフリカ大陸北部、ユーラシア大陸、イギリスなどに分布する。草原や河原、農耕地などに生息する。植物食傾向の雑食性で、主に種子を食べるが昆虫なども食べる。繁殖期が始まると、オスは囀りながら高く上がって鳴き縄張りを主張する。「揚げ雲雀」と呼ばれ、古くから親しまれている。春の季語。


     揚雲雀母校はいまも山を背に     藤岡筑邨
     天に穴ありて落ちくる雲雀かな    野村喜舟
     海風に声つまづきて夕雲雀      倉橋羊村


  ひたむきに空のふかみになきのぼる雲雀をきけば生くる
  ことかなし                前田夕暮


  垣間(かいま)見しものにあれども脚あげて雲雀はあるく
  菜の花畑                 安永蕗子


  空は本それをめくらんためにのみ雲雀もにがき心を通る
                       寺山修司
  ひばりひばりぴらぴら鳴いてかけのぼる青空の段(きだ)
  直(すぐ)立(た)つらしき         佐佐木幸綱


  よぢれつつのぼる心のかたちかと見るまに消えし一羽の雲雀
                       藤井常世
  さへづりの位置高まりてひばり今ひかりのシャワーの只
  中にあり                 高野公彦