天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

深みゆく秋(2)

藤沢・白旗神社にて

 たまの晴天の日に、藤沢の白旗神社遊行寺の境内に紅葉を探った。白旗神社では、大木のけやきの黄葉がすばらしい。また隣接する公園の銀杏並木の黄葉もみごと。
最新の数学や物理学にも興味があるので、アマゾンから解説書を取り寄せたり、NHKのテレビ番組を見たりして、しきりに感心している。


     道祖神横に垂れたるみかんかな
     石垣のはざまは暗し石蕗の花
     秋風や犬にせかされ散歩する
     身を反らしけやき黄葉を見上げたり
     青空や公孫樹もみぢのかがやける
     お賽銭ともみぢの落葉力石
     力石けやき黄葉(もみぢ)をまぶしめる
     日当りのよき葉もみづる大銀杏


  「三十キロからの走りがランナーの行方を決める」小出の言葉
  対称性が主要なる鍵 統一をめざす数論、幾何学、解析
  そのかみの旅人たちも試しけむ藤沢宿の弁慶の石
  弁慶の力石から身を反らしけやき黄葉(もみぢ)のかがやきを見る
  鳶の舞ふ青き空よりもみぢ降る小栗判官眼洗之池
  けたけたと栗鼠啼く樹からもみぢ降る小栗判官眼洗之池
  鯉の棲む池をネットで覆ひたりその上にちる枯葉さまざま
  数ふればダイサギ一羽コサギ四羽追ひかくるあり佇めるあり
  正座せる柴犬のひもを手にもちて老婆はしきり話しかけたり