天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

小田原・曽我梅林

下曽我にて

 湘南は良い天気になったので、梅まつりの終りに下曽我に出かけた。さすがに大きな梅林であり、白梅も紅梅もみごとであった。また快晴の空に雪を冠った富士の嶺が美しかった。以前にはこの時期、年に二度くらい通っていた。勇壮な流鏑馬も見たことがある(2006年2月12日のブログでご紹介した)。城前寺に寄ってみたが、今日は門が閉まって中には入れなかった。奥の庭には、白梅そばに虚子の句碑があるのだが。


     白梅に飛び込む二羽の目白かな
     紅梅を飛び去る一羽すずめかな
     下曽我や梅林奥に富士の嶺
     咲き満てる梅林透ける富士の嶺
     紅梅の梢に透ける富士の嶺
     春雪のかがやく富士を目の当たり
     あたたかき昆布茶に買ひぬ梅牛蒡
     かつて見し流鏑馬想ふ梅真白
     原梅林別所梅林となり合ふ
     畦道に紅梅枝垂る出店かな
     紅梅の枝垂るる脇に八幡社
     たらの芽のてんぷらに逢ふ吟醸酒


  下曽我の田の道駈くる流鏑馬を思ひ出でつつ梅林を行く
  園児らのこゑして閉ざす城前寺石段下に来歴を読む