天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

海峡

津軽海峡(NHKテレビの映像から)

 海峡は、陸地に挟まれた狭い幅の水路となって、二つの海域をつなぐ海。水道。瀬戸のこと。定期的な船舶の航行がある。必ずしも海に限ったものではなく、湖の場合もある。海峡は陸上生物の分布の境界となることが多い。わが国では、間宮海峡津軽海峡明石海峡鳴門海峡対馬海峡、音戸瀬戸、浦賀水道伊良湖水道、紀伊水道 などがすぐに思い浮ぶ。



  海峡をへだてて住めばおのづから地球のすがたを思ふ日多し
                      五島美代子
  眩しくてならぬ時期あり恋しくてならぬ時あり 海峡わたる
                       伝田幸子
  海峡の流れにのりて来し舟がやすやすと壇の浦のたまりに入りつ
                       中西輝磨
  海峡にくれば咽喉かゆくしてけぶれる海のはてのアメリ
                       伊藤一彦
  鷹ひとつわたりてつひに鳴かざりしすでに騒立つ鳴門の海は
                       福田栄一
  うづしほのとどろく鳴門の海の上の春の夜の月大きかりにし
                      前川佐美雄
  赤間宮の階(きだ)に見下ろす家の間(あひ)関門海峡の春潮疾し
                       音羽 晃