天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

秋まつり

秩父の秋祭り(NHK新日本風土記の映

 村祭、豊年祭、収穫祭 などともいう。秋の収穫に感謝する趣旨である。


     豆腐屋が寄付を集めに秋祭    阿部みどり女
     提灯を木深くさげぬ秋祭       冨田木歩
     海沿の道に灯が点き秋まつり     大串 章


  秋祭り町の太鼓のおもしろさおもしろきゆゑかなしからむか
                      橋田東声
  旅にきて豊年まつりのうたきけり歓ぶこゑの身に沁むものを
                      宮 柊二
  白銅貨ひとつ握りて弟と山こえゆきし村の祭りに
                      岡野弘彦
  かくれんぼの鬼とかれざるままに老いて誰をさがしにくる村祭
                      寺山修司