天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

初春の江ノ島

江ノ島水族館から見た初富士

 正月一日は新江ノ島水族館に行き、七日には江ノ島を巡った。水族館の外回廊から眺める初春の富士は神々しいくらいに美しかった。水槽の魚たちや海豚ショーは普段と変わりない。江ノ島では、久しぶりにシーキャンドル(展望灯台)に登って、早春の湘南を見渡した。初詣は、辺津宮中津宮に多かった。裏側の海岸では釣り人たちが数人いたが、見て入る間には何も釣れなかった。帰りは弁天丸に乗った。


     湘南の海よ初日よ富士の峰
     あらたまの富士まなかひに水族館
     新年の水しぶき浴ぶ海豚ショウ
     ジャンプする海豚三頭雪の富士
     ウミガメのアヲとアカ見る千代の春
     鮫の背に小さき手が触る年新た
     元旦やタカアシガニの身じろげる
     冬枯れの欅根方に鋏塚
     中津宮水琴窟の初音かな
     龍戀の鐘の音わたる初御空
     力石亀甲石にも初詣
     初釣りや富士にむかひて竿を振る


  岩槻藩卯之助寄進の力石八十貫に一円硬貨