天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

クルクマ

俣野別邸庭園にて

 久しぶりに横浜市俣野別邸庭園を歩いてきた。猛暑の日でかまびすしいみんみん蝉の声が更に暑さを加えた。緑濃い林には、山百合と仙人草が群れて咲いていた。地面に気を付けて歩いていると、今まで見たこともない清楚な花を見つけた。名札には「クルクマ」とあった。帰宅して調べてみると、次のようなことが分った。
 クルクマ(学名Curcuma)はショウガ科ウコン属非耐寒性球根の植物。原産地は熱帯アジア、アフリカ、オーストラリアで、約50種類の原種がある。暑ければ暑いほどよく生育し、花色も一段と鮮やかになり、大きな花を咲かせる。カレー粉などに使われるターメリックを球根に含むロンガ種は、鬱金(うこん)とも呼ばれ江戸時代より栽培されている。


  見の遠く鬱金ばたけの日のひかり街道すぢに祭過ぎにし
                      玉城 徹


     みんみんが森を支配す仙人草
     森ふかく山百合人を恋ふごとし


  清楚とはかくのごときか猛暑にも涼しく白きクルクマの花