天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

銀杏散る東慶寺

東慶寺にて

近くの遊行寺の大銀杏が葉を散らし始めた。野分でも来たら裸になってしまいそう。先日円覚寺に行った際に弁天堂から見下ろした東慶寺の黄葉は、時期尚早であったが、今なら見ごろだろうと期待して出向いた。ぎんなんと共に葉を散らしており、お寺の人が落葉掻きをされていた。でも十分に見ごたえがあった。墓地の奥の落葉樹の紅葉も見栄えがした。
東慶寺については、過去(2009年8月29日)に御紹介したので説明は省略するが、明治36年以降は男僧寺になっている。ちなみに文化人の墓が多いことでも有名で、西田幾多郎岩波茂雄和辻哲郎安倍能成小林秀雄高木惣吉田村俊子、真杉静枝、高見順太田水穂三枝博音、三上次男、東畑精一出光佐三谷川徹三野上弥生子堀田善衛前田青邨織田幹雄 などの方々のお墓がある。


     足元に鳩の寄り来る小春かな
     風なくも銀杏散るなり東慶寺
     もみぢ散る墓地をめぐりぬ東慶寺
     ぎんなんを踏みてとまどふ墓参り


  通行を妨げるほど人つどひ寺の由緒の説明を聞く
  哲学者、経済学者、小説家、画家や詩人の墓並びたり
  文化人あまたが眠るこの墓地は居心地わろし並みの人には