天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

五郎入道正宗

 鎌倉末期の代表的刀工。相模国鎌倉の住人新藤五国光の門と伝え、国光が開拓した相州伝を完成した。即ち、沸出来(にえでき)の美しさを最大限に発揮し、地肌には美しく地景を交え、のたれ刃に特色のある独特の作風を樹立した。
 鎌倉本覚寺には「五郎入道正宗碑」が立ち、小柄な宝筐印塔の正宗の墓がある。正宗という名は、日蓮につけてもらったといわれている。佐渡から帰ってきた日蓮が、この地にあった夷堂に身を寄せていた頃、正宗の父行光が正宗とともに日蓮のもとを訪れ、教えを乞うたといわれていう。正宗の子孫は山村家として鎌倉に残っており、「正宗二十四代綱廣」の看板の下に「正宗工芸」を営んでおられる。

     政宗の墓は涼しく古りにけり

  年経るも姿勢正しく風化せり五郎入道正宗の墓

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政宗の墓