天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

紅葉狩り・瑞泉寺

閑話休題
 北鎌の円覚寺の紅葉を見たあと一週間ばかりたったので、例年ゆく瑞泉寺にも様子を見に行った。鎌倉駅に降りてあたりの山々を見回して、まだ本格的な紅葉にはなっていないと、少しガッカリした。でも観光客は相変わらず多い。鎌倉宮までバスに乗り、そこから徒歩で瑞泉寺へ。
山門前の木立もまだ紅葉には早く、石段の道は暗い。びっくりしたのは、境内の白い木々の林である。よくよく見ると黄梅の幹や枝が白くなっていて、それが林立しているのであった。この情景は初めての経験。
 瑞泉寺からの帰途、永福寺跡に立ち寄った。発掘はほぼ終わっているようで、広い敷地が一望できた。庭に拡がる長い池には、鴨が二羽浮かんでいた。この永福寺は、源頼朝義経藤原泰衡をはじめ奥州合戦戦没者を慰霊するために建立した寺院であった。建物は復元されていないが、平泉の二階大堂大長寿院を模した荘厳なものであったらしい。

     ざはざはと国道駈くる落ち葉かな
     雲か雪か見分けのつかぬ遠の峰
     黄梅の幹枝白く冬に入る
     永福寺跡をうしろに松手入
     発掘の池に憩へり渡り鳥
     鎌倉宮処刑の跡の紅葉かな

  瑞泉寺境内しろき林なす幹枝白き黄梅の木々
  永福寺跡の発掘をはりたり鴨のあそべる青き庭池
  無料なるスマホの充電ボックスが赤々立てりポストの横に

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鎌倉・瑞泉寺にて