天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

俣野別邸庭園の紅葉

 一昨年にもご紹介したが、今年も園内の見事な紅葉を見ることができた。もともとこの別邸は昭和14年に当時の住友家当主であった16代住友吉左衞門が佐藤秀三に発注した住宅で、和洋と現代建築が融合し折衷した建築物であった。主屋棟、南棟、事務棟の3棟が、Yの字型に配置されていた。2000年に政府に所有権が移り、2004年に国の重要文化財に指定され、修復工事が進められていたが、2009年3月に焼失した。現在の建物は横浜市が資料をもとに、再建したもので、平成29年に横浜市認定歴史的建造物になっている。


     用なしの火の見やぐらや雪の富士
     風寒しベビーバギーに犬のせて
     外灯の空をちりくるもみぢかな

  紅葉の下の道くる人待ちて通り過ぎればシャッターをきる
  紅葉の道はいそぎて通るべしカメラかまへて待つ人あれば
  庭園の芝生にあそぶ犬たちは冬の胴着を身に着けてをり
  颱風に裂かれし幹の大木は倒れしままに放置されたり 

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俣野別邸庭園にて