天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

閑話休題

 アザミは、キク科アザミ属及びそれに類する植物の総称。葉は深い切れ込みがあるものが多い。また葉や総苞にトゲが多く、さわると痛い。スコットランドでは、そのトゲによって外敵から国土を守ったとされ国花となっている。花言葉は「独立、報復、厳格、触れないで」。
 私がよく散歩する俣野別邸庭園には、私の身長を超えるほどの高さのアーティチョーク朝鮮薊)がある。キク科チョウセンアザミ属の多年草。若いつぼみを食用とする。地中海沿岸原産で、日本には江戸時代にオランダから渡来したという。梅雨入りの時期添付に見るような花をつけていた。

     大原女の三人休む薊かな         野村喜舟
     足摺のあざみのほかは海霧(じり)の中    庄中健吉
     薊濃し磐余(いはれ)の道と聞きしより   八木林之助

  くらき夜の大寺を吾が出でくれば薊の花に稲妻のしつ
                      川田 順
  きつねあざみ群がる中をよぎりきて何かがさむしわが足音も
                     生方たつゑ
  光芒の如き薊を手に持てり海に続ける曇天の道
                      河野愛子

     薊はやスコットランドの国の花

わが背丈越えて咲きたり江戸の世にオランダから来し朝鮮薊(アーティチョーク)は

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アーティチョーク (俣野別邸庭園にて)