天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

沢潟(おもだか)

 アジアと東ヨーロッパの温帯域から熱帯域に広く分布し、日本でも各地で見られる水田や湿地、ため池などに自生する。オモダカの語源ははっきりとしていない。ハナグワイ、サンカクグサ、イモグサ、オトゲナシなど多くの別名がある。

参考: 面高の意で、葉面の脈が高く隆起していることによる、との解釈あり。

 

     破れ壺におもだか細く咲きにけり      鬼貫

     沢潟に昏れし水面がまた昏れゆく    横山白虹

 

  五月雨に築土(ついぢ)くづれし鳥羽殿(とばどの)のいぬゐの池に

  おもだかさきぬ               与謝野晶子

 

沢潟