天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

スポーツの歌ー野球(3/5)

  場外に消えたボールを追いかけて今じゃどこでもない街にいる

                     光栄尭夫

  弱き阪神長く愛せるわが胸のその暗闇をわれさへ知らず

                     草田照子

  河川敷に野球争ふ少年の白の一角すばやく動く

                     佐藤通雅

  ゆふもやのほころびを出づる虹見えて球場の声はるけくなりぬ

                     坂井修一

  旅先の宿にて新聞長く読む母校の勝利伝へる記事も

                     神作光一

  敗戦処理投手のやうに引き継いでデスクのうへの灯をともしをり

                     真中朋久

 

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