天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

スポーツの歌ーボクシング(1/2)

  サンド・バッグに力はすべてたたきつけ疲れたり明日のために眠らん

                    佐佐木幸綱

  ボクサー具志堅用高も孤りなり ああ東京に出でてたたかう 

                     本田勝彦

  昨夏はボクシングのまねしてたわむれしまま抱擁をとかずにいしを

                     普樹隆彦

  中年のボクサーなればジムを抜け走らず飲んでいるよ日暮は

                     福島泰樹

  ロープ際の魔術師さわれ幾たびか追われ必死に放ちしフック

                     福島泰樹

*さわれ: しかし

 

  肉(しし)むらが肉むらを撃つ低き音とことはに遠きをとこの音す

                     日高尭子

*肉むら: 肉のかたまり

 

ボクシング