2022-08-23 和楽器を詠むー笛(2/3) 朝あけて船より鳴れる太(ふと)笛(ぶえ)のこだまはながし竝(な)みよろふ山 斎藤茂吉 沖遠く出でにけらしな汽笛(ふえ)の綱ひけど答ふる山彦もなし 石榑千亦 ものなべて身に染(し)むゆふべわが船の笛のひびきも耳に残りぬ 吉井 勇 山かげの闇に吸はれてわが船はみなとに入りぬ汽笛(ふえ)長う鳴る 若山牧水 笛ふきて踊り出づべきものならば笛ふかずともをどりをどらむ 尾山篤二郎 宵(よ)かぐらの笛の音遠くきく渚ここに根までも生えしわが生 鎌田純一 笛