天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

知覚を詠むー光・闇(2/3)

  照る月も雲のよそにぞ行きめぐる花ぞこの世の光なりける

                 新古今集藤原俊成

  久方の中なる河の鵜かひ舟いかにちぎりてやみを待つらむ

                 新古今集藤原定家

  光そふ木の間の月におどろけば秋のなかばのさやの中山

                 新勅撰集・藤原家隆

  人の親の心はやみにあらねども子をおもふ道にまどひぬるかな

                  後撰集藤原兼輔

  もろともに有明の月を見しものをいかなる闇に君まよふらむ

                  千載集・藤原有信

  しづかなる峠をのぼり来しときに月のひかりは八谷(やたに)をてらす

                      斎藤茂吉

  目に求めし青き一草日ざかりの中に光となりてまぎるる

                      村野次郎

 

鵜飼い舟