天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2020-01-19から1日間の記事一覧

身体の部分を詠むー耳(4/7)

もの音は樹木の耳に蔵(しま)はれて月よみの谿をのぼるさかなよ 前登志夫*もの音の無い樹木の森を擬人化して、月光の差す谷川をのぼる魚に着目。 わが前に一切の花刈られゆくひびきかなしみ睡らざる耳 中城ふみ子*上句は暗喩。生きてゆく希望がすべて失われ…